「Sweet Life」のキャラたちが色々呟きます。
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ホワイトデイのお話。
ギアス小説ページ「ショコララモール」に関連してます。
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バレンタインデイに、さんざん心配させられたこともあって、今日はバイトは休みにした。
ジェレミアさんはぶうぶう文句を言ったけど、そんなのかまっていられない。
バイト代を五倍にしてやる、と誘惑されたけど、やっぱり、一番大事なのはルルーシュだ。
「今日、この間みたいなことしたら、僕、本当に怒るからね」
おはようのキスよりも早く、そうルルーシュに告げる。
眠そうに目をこすっているから、そんなふうにしちゃ駄目だと、細い手を捕まえた。
「…なんだよ、スザク。この間っ…て?」
ふああ、と小さく可愛らしいあくびをしながら、ルルーシュが訊いてくる。
ああ、もう! ルルーシュって、本当に何をしても可愛いんだから!
朝から、胸がときめいてしまう。
「…何って…バレンタインデイのことだよ。君、チョコレートを僕より早くに渡したかったからって、夜遅くまで、何も言わないで帰ってこなかっただろ? あの時は心臓が止まるかと想ったんだから…」
あの時のことを思い出すと、今でも、生きた心地がしない。
電話も、メールもつながらなくて、連絡もなくて。
ルルーシュがどこかに行ってしまったんじゃないか、何か事故に巻き込まれたんじゃないかと、すごく心配したのだ。
そのお詫びに、と…夜は、いろいろ好きなことをさせてもらったけど、それはまた別の話だ。
「今日は僕、バイト休んだからね。一日中、ルルーシュのことストーカーするから!」
声高らかに宣言すると、ようやく目がさめてきたらしいルルーシュが、くすりと笑う。
「…スザクにストーキングされるのは大歓迎だけど。でも、一緒に暮らしてるのもストーカーっていうのか? 今日って、お前、大学も休みだろ?」
「そうだよ! だから、ストーキングするって言ってるんじゃないかっ。君はあるもんね!?」
授業の関係で、一日まるまる休みになる今日。
いつもなら、バイトに精を出すのだが、今日は違う。
一緒に大学にいって、ルルーシュの出る授業についてまわって…とにかく、一日中張り付いていようと思うのだ。
絶対に逃げたりできないように。
「覚悟しておいてよ。今日は、一日ぴったりついてまわるから!」
「…トイレの中まで?」
「そう、トイレの中まで!」
「…まさかと思うけど、個室まで?」
「…こ、個室は…ええと…、ルルーシュがよければ、そこまでついていっても…」
突っ込まれて…顔が熱くなった。
きっと、真っ赤になっているだろう。自分では見れないけど、ルルーシュが面白そうな顔をして見ているからわかる。
トイレの中のことは、正直、考えていなかったんだけど…。
いい、のかな?
朝から、ルルーシュってば、大胆すぎるよ。
「あの…じゃあ、ゴムを持っていった方がいい、よね…?」
訊くと、「馬鹿」と頭をはたかれた。
「…何想像してるんだよ、エッチ」
「え? …さ、誘ったんじゃないの?」
今度は、ルルーシュが真っ赤な顔をして見せた。
なんだ、違ったのか…。てっきり、…そっちのお誘いかと…。
だって、ルルーシュがあんまり綺麗な顔で、笑ってみせるから。
わざわざ、「トイレ」のことなんて、持ち出すし!
「…ま、まあ…そうだよね。いくらなんでも、トイレは不潔だよね」
あはは、と笑ってごまかす。
ルルーシュはむっとした顔のまま、くいっと僕の頬をつねった。
痛い、と声をあげると、「変なこと考えたお仕置き」だとルルーシュが言う。
き、嫌われちゃったかな…?
そんなこと、ない、よね…?
びくびくしながら、様子を伺っていると、ルルーシュが「馬鹿」といいながら、つねったところに優しいキスをくれた。
よかった。怒ってないんだ!
僕は嬉しくなる。
「じゃあ、ルルーシュ、学校へ…」
「今日は、俺も、休み」
「へ?」
悪戯っぽく笑う。
ルルーシュは、今日は授業が休講になったのだ、と説明した。
そんなの、今、初めて聞いたよ!
「…ということで」
もっと前に話してくれたらよかったのに、という僕の抗議にはおかまい無しに、ルルーシュはベッドの中にするすると潜り込んだ。
上掛けを顔が隠れるくらいまで引き上げて、綺麗なアメシストの瞳で、ちらりとこちらを見る。
「もう一眠りするぞ、スザク。ぐっすり眠ったら…」
「眠ったら?」
眠ったらどうするの? ちょっとだけ、期待してしまう。
今日一日がオフ。
そして、明日も土曜日となれば…期待したって仕方ないよね?
わくわくしながら、次の言葉を待つ。
だけど、ルルーシュがくれたのは、期待した通りの答えではなかった。
「そしたら、一緒にケーキでも作ろうか。ホワイトデイ用の」
「…う、うん」
一緒に、というのは、あくまで、お互いにあげあおう、ということなんだろう。
実は、バイトは休んだけど…ジェレミアズスイーツショップの限定ホワイトデイマシュマロは、とっておいてほしい、とヴィレッタさんにお願いしておいたんだけど…。
それって、黙っておいた方がいいかな?
どちらにしろ、ルルーシュにあげるのは、明日以降になると思うけど。
ジェレミアズスイーツショップのお菓子がこの世で一番だと言うルルーシュだから、きっと悔しがるだろうなあ…。
「…スザク、どうした? 俺と一緒に寝たくないのか?」
「…紛らわしい言い方するなよ…」
どうせ、その気、ないくせに。
あおるようなことばっかり言うんだから。僕こそ、君にお仕置きしたいよ、全く。
少々拗ね気味に、すぐ隣に身体を滑らせると、ルルーシュが「ああ、そういえば」と何かを思い出したように、口を開いた。
「…バレンタインデイには、心配させたお詫びといって…俺のこと好きにさせてやったよな? 今日はホワイトデイで、お返しをする日だから…、今日はお前が俺の好きにさせてくれるんだよな?」
その後、ルルーシュにどう「好きにされたのか」…それは、もちろん、僕たちだけの秘密だ。
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Re:ここな様v
こんにちは!
コメントありがとうございますv
こちらのルルーシュは、ちょっと強気な感じで…v
たいていスザクを甘やかしてますが、力関係はルルのが上なんですよ(笑)
奥さんがしっかりしてる方がいい、って言いますしねv
ルルのケーキ、なかなかの絶品だと思います!
スザクは独り占めしそう(笑)
コメントありがとうございますv
こちらのルルーシュは、ちょっと強気な感じで…v
たいていスザクを甘やかしてますが、力関係はルルのが上なんですよ(笑)
奥さんがしっかりしてる方がいい、って言いますしねv
ルルのケーキ、なかなかの絶品だと思います!
スザクは独り占めしそう(笑)