甘えん坊

とある日の出来事。
ユフィが登場します。

ずいぶん前に、クロヴィス兄さんとコーネリア姉様が大学までおしかけてきたことがあったが、今日はなんとユフィがやってきた。
黒縁の眼鏡に、やたらとかわいらしい子供っぽい感じの服をきて変装はしていても、もともとの美しさはそう隠せるものではない。
ユフィは、俺よりも一つ年下という若さながら、オペラ歌手としてデビューしている。
最近、リリースしたCDがかなりの人気で、彼女の顔自体、大勢に知られているというのに、あまりにも不注意ではないだろうか。
ファンに囲まれたりしたらどうするんだ。
今時は、ストーカーとかの心配もあるし…。

だが、そういったら、ユフィに「ルルーシュがあいにきてくれないからです！」とおこられてしまった…。
あいにいくといっても…この間、ユフィのコンサートにはいったんだが、楽屋まで押し掛けたら迷惑だろうからとそのままかえってきたんだ。
あの時はかなりハードなスケジュールのツアーだったから、合間に時間もとれなかっただろうし…。

だが、ユフィは、俺が楽屋にいかなかったことも気に食わないようだった。
ナナリーもそうだけれど、年頃の女の子は、扱いが難しいな。

結局、週末にあちらの家に泊まりにいくことを了承させられ、あげくのはてには、一緒のベッドで寝たいとねだられた。
ユフィは甘えん坊だな。

そういえば、ナナリーも、帰省のたびに、一緒のベッドで寝たがるけれど、そういうところ似ているんだろうか。

なんとかユフィを返した後、スザクと待ち合わせしていたので、図書館へ。
その話をすると、スザクは、いきなり「二人きりなんて駄目だよ！　僕も一緒のベッドで寝る」なんて言い出した！

そんなの、ありえないだろう！？
ユフィは結婚前なんだぞ。男と同衾するなんてありえない！

全く…いくらスザクだっていいっていいことと悪いことがあるのに…。

それとも、スザクも俺に甘えたいんだろうか？
別に、いつだって甘やかしてやるのに…バカな奴。